映画「るろうに剣心 伝説の最期編」感想 その1(かなりネタバレ)
「京都大火編」のおさらいは、こちらの記事をどうぞ。
映画「るろうに剣心 京都大火編」感想
原作未読で良かった。うん。
下手に原作を読んでいると「原作と違って〜」という邪念に取り憑かれて、心底この作品を楽しめない。
そう。『邪念』でしかない。
余計なことは気にせず、どっぷりこの作品に浸ることが出来て良かった。
心の底からそう思います。
「京都大火編」のラストで海にドボンした剣心(佐藤健)をピックアップした謎の男は、剣心の師匠である比古清十郎(福山雅治)その人でございましたのね。
ちょっと偶然にも程がある感じ。
翁(田中泯)が清十郎の居場所を知っているっぽい描写が入っていたので、放っておいても剣心は清十郎の元を訪れることが出来たはずだから、わざわざ海にダイヴさせる必要無かったような。
でも、そこ端折ると薫(武井咲)の存在意義がますます薄れるのか。それは困るか。致し方ない。
まぁ、とにかく、目を覚ますなり「奥義を教えてくれ」と言いだす剣心なのですわ(^-^;
15年ぶりに帰って来て、いきなりかいw
もちろん、すんなり教えてくれるような甘い師匠ではなく、「オマエに足りないものが何か、分かるまで教えてやんないよ〜」と(そんなふうには言ってない)
しかし、なかなか『足りないもの』が分からない剣心。
このままでは剣心がただの人斬りに戻るのは必定。
そうなる前に手打ちにしてくれるわ!と、剣心を斬り捨てる覚悟を決める師匠。
剣心のことをバカ弟子呼ばわりしていますが、そこには剣心への愛情がほんのり滲む。
それ故に、師匠の覚悟も悲痛であることが窺い知れるというものです。
全体のボリュームからすると師匠とのやりとりにはかなりの時間を割いています。
志々雄(藤原竜也)を自分が討伐しなければならないという剣心の覚悟のほどを見せ、剣心が逆刃刀に込める想いを描くためには、それなりの長さ(だけでなく重さも)は必要だったし、剣心の過去を知るうえでもここは外せなかったでしょう。
師匠vs剣心の派手な立ち回りを挟んでいるから、見ていてダレることは無かったし。
原作を熟読している人なら周知の事実でしょうが、実写版しか見ていない人にとっては初めて明かされた内容です。
心太(ところてんではない)が『剣心』になった経緯とか、剣心が殺さずの誓いを立てるきっかけになった出来事とかに触れてくれたことは、『剣心』という男を理解する助けになりました。
と、ここでデジャブが…
祝言を間近に控えた若侍を斬ることになった剣心。
いつものように斬り捨てようとするのだけれど、相手は生きることに執着し、妙に手こずってしまう。
なんとか仕留めて、翌日現場に足を運ぶと、そこで若侍の遺体にすがりついて泣く娘の姿を目の当たりにする。
それをきっかけに、人斬りとしての自分に疑問を抱くようになる…
って、この一連のシーン、「龍馬伝」に無かった?ねぇ、無かった?
なんか見覚えがあるんだけど?
剣心をそのまんま以蔵に置き換えたエピソードがあった気がするんだけど?
他のドラマ?
いや、他に当てはまりそうな時代劇見てないしなぁ。
誰かこの件に関して触れている人居ないかと思ってググったけど、引っ掛からない…
いや、絶対にどこかで見たはずだ。
どうもモヤッとしているけれど、それはともかく
初っぱな「命を捨ててでも奥義をー!」とか言っちゃってる剣心に、「いや、命は捨てちゃダメだろ。っつか、命捨てちゃったら奥義もクソもねぇだろ」と心の中でツッコミを入れていたワタクシ。
剣心に足りないものが正にそれだったので、お口あんぐりでしたわ。
(後で恵さんに師匠と同じことサラッと言われて剣心も苦笑していたので、自分の間抜けっぷりは身に染みているであろうよ)
殺さずの誓いを立てて人を殺さない。それは良い。ただ、その『人』には自分も含まれる。
自分の命も粗末に扱っちゃいかんよね。
本当に世のため人のためを思うのならば、捨てるのではなくその命を生かせ、ということですな。
師匠にズタボロにされて、ようやく自分に欠けているものに気付いた剣心は奥義を会得。
(悟ったと思ったら、即、会得していてビックリでしたが。すんごい奥義をクライマックスでばーんとお披露目したくて出し惜しみしたのね、そうなのね)
不肖の弟子を見送る師匠の眼差しに、やっぱり深い愛情を感じたでござるよ。
あ、翁は死んでいませんでしたね。
なんだ、蒼紫さま(伊勢谷友介)ったら、修羅に堕ちたとか言いつつ、ちゃんと手加減してたんじゃん。
もっとも、翁が重傷を負っているのは確かで、その身体で蒼紫を止めようと無茶するから、今度こそ本当に命を落とすことになりましたけど。
志々雄一味を追って東京へと向かう剣心を邪魔しに出て来た蒼紫さまですが、善戦虚しく敗退。
剣心、ものっすごい上から目線だし (;´▽`A``
元御庭番衆のお頭、面目丸潰れですよ。
蒼紫さま、しっかりしてくださいですっ!
剣心と蒼紫さまのバトルは、とっても格好良かったですけどねっ!
剣心が蒼紫さま相手に新しい奥義の試し撃ちしなかったのは、とっておきの奥義を…以下省略。
さて、蒼紫を叩きのめした剣心は東京へ。
志々雄の策略で人斬り時代の所行を罪状に指名手配されているってのに、神谷道場にノコノコ帰って来ちゃうんだなぁ。
こんな状況で道場なんかに立ち寄ったら、待ち構えていた警官にお縄になるのは目に見えてるのに。
剣心を捕らえに来た警官たちを怒鳴りつける恵さん(蒼井優)が迫力満点。
全般的に女性陣の影が薄い傾向にありますが、ここの恵さんは良かった。
大人しくお縄になった剣心は煉獄の停泊する浦賀まで連行されていきます。
剣心が何かやらかす気満々なのはワタクシには分かっているが、すごい勢いで追いかけて来た薫(武井咲)左之助(青木崇高)弥彦(大八木凱斗)たちは知る由もないので大いに取り乱す。
この人たち、京都に居たんだよね?
どんだけすっ飛ばして来のよ?
この辺の時間経過がよく分からない。
まぁ、そういう細かいことは良いか!
この処刑シーンは映画オリジナルだそうですね。
要らないんじゃね?と言っているレビューをどこかで見かけましたが、ここは剣心の覚悟を示すのに必要だったと私は思うんですよ。
方治(滝藤賢一)が剣心に斬り捨てられた人たちの名前を読み上げている時、剣心の表情は髪に隠れていて見えなかったけれど、きっと悲痛な想いで聞いていたはず。
一人一人の名前を噛み締め、その重みを感じていたことでしょう。
微動だにしない剣心の姿を見ながら、私はその心中を推し量って泣きそうになってた。
『皆が等しく笑って暮らせる世』を実現するために剣心が奪ってしまった命。
その命に報いるためにも、剣心は何が何でも『皆が等しく笑って暮らせる世』を守らなければならない。
だから、それを乱そうとする志々雄の謀略を必ず阻止する。
それが、剣心が自分の命を使って成し遂げなければならないこと。
師匠の元で剣心が自分の命を『生かす』ということに気付いたことと、しっかり繋がっているんです。
何はともあれ、斉藤さん(江口洋介)の刀を、「俺が直々にやってやる!」とか言って方治が取り上げなくて本当に良かった。
志々雄は本気で剣心が処刑されるとは思ってなかったと思うんだけど、案の定、茶番に終わり、砂浜の大乱闘へと突入。
剣心は早々に切り上げて煉獄へと乗り込んで行く…
っていうか、十本刀、3〜4本しか機能してないよね?
うち1本は京都大火編でログアウト。
ただ、出番がいっぱいあっただけ張は優遇されていたといえます。
ボリューム的に全員を相手して回るのは無理だろうとは予測してたけど、もう少し何かあるかと思ってましたよ。
せめて…せめて…名乗りくらいさせてあげてよ。
誰が誰やら名前も分からんままだよ。
マトモに剣心と斬り合ってたのって宗次郎(神木隆之介)だけよね。
さすがに剣心vs宗次郎の立ち回りは見応えがあったけど、宗次郎の過去とか、もうちょい突っ込んだ描写が欲しかったなぁ。
左之助の相手していた坊主(名前分からん)がサラッと語っただけだったもんね。
良いキャラだけに勿体ない。あんな使い方じゃ。
宗次郎は剣心と一騎打ちできたし、由美さんも見せ場で良いところ持って行ったけど、方治なんて(砂浜に居たのに、あの乱戦状態をくぐり抜けて煉獄に戻って来て、剣心より先に最深部まで辿り着いたの?それ、すごくね?)ご自慢のマシンガンぶっ放してたら志々雄に邪魔だって言われるし、左之助にぶん殴られてそのまま放置だし。なんという雑な扱いw
「志々雄一派は単なる寄せ集めだ〜」みたいなことを言っていましたが、宗次郎や方治、由美さんあたりは志々雄をそれなりに信奉している様子だったので、そのへんのメンバーについてはもう少し何かあって欲しかったです。
志々雄サイドの描写が物足りないのは、もう圧倒的に時間が足りないってことで納得するしかない。
ぶっちゃけ、剣心サイドの方もみんな軽い扱いですし。
全体のボリュームからして焦点を緋村剣心1人に絞るしか無かったのでしょうね。
えっらい長くなったので、2つに分けました(分けても長いけどなっ!)
続きはこちら
映画「るろうに剣心 伝説の最期編」感想 その2
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