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ドラッグ オン ドラグーン3 クリア後の感想(ネタバレ無し)

タイトルに偽りありです。Dエンドはクリアしていませんw
でも、そろそろ感想を書いておかないと忘れてしまいそうなので書きます。
ネタバレは無いと思います。
 
 
◇ストーリー的なこと

「ドラッグ オン ドラグーン」シリーズとしてナンバリングされていますが、ストーリーの直接的な繋がりはありません。
なので、前作、前々作、それからニーアをプレイしていなくても特に問題無しです。

『ウタヒメ』と呼ばれる特殊な能力を持った5人の女性たちが統治する世界で、裏切りのウタヒメとされる主人公ゼロが自分の妹たちである5人のウタヒメを抹殺して行く、そういう殺伐としたお話しです。

ゼロは非常に大雑把な面倒くさがりやで、本音を絶対に言わないヒネクレ者でもあるので、妹たちを殺さなければならない理由が何なのかすら明確にされないまま、ひたすら殺戮を繰り返します。
酷いもんです。

しかも、ゼロと愉快な仲間たちは始終エロ話ばかりしているので、緊張感&悲壮感まったく無しです。

もっとも、この話しを深刻にやられたら重くてどうしようもなかったと思うので、これぐらいふざけ切っていてちょうど良かったのかもしれません。

ゲームを進めるにつれてゼロの真意が見えて来ると、次第にゼロの隠された心情も感じ取れるようになり、最終的には感動できる、はず、たぶん。

登場するキャラクターは、マトモなの1人も居ないんじゃないかってくらい変な人ばっかりです。
ゼロの相棒とも言うべきドラゴンのミハイルが、とっても可愛くて良い子なのが救いです。
本当に、いろんな意味で救いです。

それと、イベントシーンでもバトルの演出でも派手に血が飛び散りまくり。

エロとグロが苦手な人は購入の際によく考えて!

恐らく、ボリューム的にはそれほど多くはないです。
追加シナリオ(有料)を含めてちょうどいいくらいではないですかね?

この追加シナリオは、本編で不明な部分を補うというよりはウタヒメや彼女らを取り巻くキャラたちの人となり(?)を理解するのに一役買うような内容で、それなりに楽しい。
ですが、それより何よりトロフィー取得に絡むというアコギな商売しているので、トロフィーコンプリートにこだわる人は気をつけてください。
 
 
◇システム的なこと

ゲームの構造は少々変わっています。
客観的な視点でゼロの行動を記録しているとある人物の書き記した『報告書』のような形になっていて、1つのチャプターをクリアするごとに次に進めるチャプターが追加されて行き、一度クリアしたチャプターは何時でも、何回でも繰り返しプレイできます。

そして、いくつかの似て非なる並行世界のエピソードを全て見ることで、ようやく物語の全体像が見渡せる、という仕組み。

いわゆるマルチエンディングですが、全てのルートを解放するのに特に面倒くさい条件は無い(最後のルートだけは条件がありますが、それも大したもんじゃない)ので、普通にゲームを進めて行けば自然と辿り着けます。
 
 
バトルに関して。

操作するのはゼロ1人。

敵はマップ上にあらかじめ存在していて、ゼロが近付くと一斉に襲いかかって来ます。
一部、エリア突破条件になっているものを除けば、道中の敵は無視して逃げてもOK。

ゼロが装備できる武器は4種類。
ただ、妙に使い勝手が悪い武器もあり、私はほとんど剣一択。たまに単体の大型相手にナックル系の武器に持ち替えるくらいでした。
 
 
戦闘は非常に単純です。
極端な話し、適当にボタンを押してるだけでもなんとかなります。
なんとかならない時は、『ウタウタイモード』という無敵状態になってしまえば、たいていどうにかなります。

かといって、簡単なのかといえば、そうでもなくて。

敵から受けるダメージが、かなり大きいのです。

このゲームには防御力という概念は、あまり無い気がします。
最大HPが増えていくだけで、レベルが上がっても被ダメージ量は大して変わっていないような感触でした。

おまけに大量の敵が一斉に襲いかかって来たり、攻撃の届きにくい高い位置に遠距離系の武器を装備した敵が陣取っていたりして、ダメージを受けやすいです。

短気なゼロ姉さんでなくても、イラッと来ることが度々ありました。

回復アイテムの持てる数は少ないし、回復スフィアも有ったり無かったり、その回復量もまちまちだったり。

力尽きた時にコンティニューすると、その回数に応じて被ダメージ量が減っていくし、回復アイテムは満タン(そのチャプター開始時の状態)に戻っているので、コンティニューを繰り返していればそのうち突破できる理屈ではありますが、ストレスは溜まります。
 
 
ゼロを操作するだけでなく、ドラゴンに乗ってのバトルもあり。

ある意味フライトシューティングなのですが…うん、まぁ、そんなに出来のいいものとは言いがたい。
あくまでRPGのオマケに付いている『シューティングっぽい何か』です。
好意的に言えば、『シューティングに不慣れなプレイヤーでも楽にクリアできる』レベルです。

チャプターごとにボスが居るのですが、このボスが皆、特定の手順を踏まないと倒せません。
(いや、倒せないどころかダメージすら与えられない)
この手順を把握するまで、何度コンティニューしたことか。
コンティニューした時のロード中に、倒し方のヒントが出るんですがね。
死んで覚えろと?
どこのフロムソフトウェアだっつーの。

ゼロと一緒に戦ってくれる仲間は、ドラゴンの他に『使徒』と呼ばれる連中が居ます。
バトルに参加するのは2人。
直接操作は出来ませんが、人数が増えて来ると編成を変えることは出来ます。
もっとも、ついて来ているだけで、ほとんど役に立っていないように見えました。

唯一、良かったのは、バトルに参加していない使徒も、会話には参加している点でしょうか。
固定パーティ形式だとパーティに入っていないメンバーは「どこで何やってるの?」状態になりますが、みんなで喋りまくっているので(大人の事情で)バトルに参加していないだけで、一緒に行動しているんだろうな、少なくとも近くには居るんだろうな、と感じられました。
 
 
ゲームを進めていてどうにも困ったのが、チャプターを開始してしまうと装備を変更できない点です。

4種の武器はあらかじめ各ボタンに割り当てられているので問題ないのですが、たとえば剣のうちでA、B、Cどれを装備するかはチャプターに進む前にしか変更できません。
そのおかげで、「しまった、この槍装備したものの重すぎて使いにくいわ」と思っても変更できないし、せっかく拾った武器もそのチャプターをクリアするまでは装備できないのです。

それと、装備変更やお買い物の位置がおかしい。
何故、次に進むチャプターを決めた後でないと出来ないんですかね???
装備を強化したり変更したり、アイテムを補充したり、準備を整えてから次に進むチャプターを選ぶ…という方が操作の流れとしてはスムーズだと思うんですけど?

あと、ロード時間がやたら長い(しかも頻繁に入る)のと、所々でラグが酷かったのが気になりました。
 
 
音楽はとても良いです。
ボーカル入りのもそうでないのも、切なげなバラードもボス戦時のロック調のも良かったです。
このシリーズは音楽に関しては安定していますね。
 
 
全般的には「言う程悪くないじゃん?」という印象でした。
なんか、あまり良い評判聞かなかったので。
5〜1の5段階評価で言えば真ん中の3です。
良くもないし悪くもないし、極めて普通。

バトルも慣れて来ると爽快になって来るし、ストーリーも始めのうちはワケ分からなかったけれど、進めて行くうちにちゃんと感情移入できて、最後には切なくなったし。

本編で説明しきれなかった分を他のメディア(小説だの設定資料集だの…)で補完するというやり方ではなく、ちゃんとゲーム本編で全部理解できるようにしてくれ(追加シナリオで補完するのはかろうじて許せる範囲)

と、いうのが私の基本姿勢なのですが、DOD3に関しては多少不明な部分も残りましたが概ね本編のみで理解できました。

ただ、最後のステージはどうなんですかね?
何故、あそこだけアレ?
レベル上げようが装備整えようが、どうしようもないではないですか。
ひたすら練習すれば、そのうちクリアできるのかもしれないけれど忍耐力にも限度ってものがあります。
まぁ、私はもう少し粘ってみますけど。

個々のキャラクターには魅力あると思いますし、DODの世界観(残酷と狂気と絶望と救い)が嫌いじゃなくて、血みどろとエロに耐性があるなら、今ならだいぶお安くなっているので手を出してみても良いんじゃないでしょうか。
 
   
 
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