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「真・女神転生IV」クリア後の感想(ネタバレは無いと思う、たぶん)

全ルートクリアしていないけど、もう4周目だし、いい加減レビュー書いてもいいよね。
発売から1年経ってしまったし (;´▽`A``
 
 
◇ ストーリー&世界観的なこと

『メガテン』と言えば、このシリーズをプレイしたことのない人でも(ある程度ゲームに詳しい人なら)どんなゲームかイメージくらいは思い描けるかと思います。

悪魔が出て来て、なんとなくオドロオドロしい感じ?

まぁ、だいたいそんな感じです。

今作は、町並みや着ている服装や人の名前から受ける印象はなんとなくヨーロッパ的だけれど
サムライ???
キチジョージ村?(えっ?村???)
などという日本情緒溢れる名詞も出て来たりして、なんだかよく分からない世界観の街からスタート。

そして、幼なじみの2人組が憧れの職業『サムライ』になろうと田舎から出て来て、片方が受かって片方が落ちるという、よくあるパターン。
主人公はもちろん受かった方。

この、主人公たちの暮らすなんだかよく分からない『東のミカド国』が何なのかがゲームを進めるにつれ分かって来て、何も知らない主人公たちが次第に『世界』を知っていく様子と、プレイヤー自身が理解して行く過程がごく自然にオーバーラップする仕組みは、とても良かったと思います。

今作はゲームを進めると、東京の街を探索できるようになります。
現実の東京とほぼ同じマップなので、土地勘のあるプレイヤーなら各ポイントの位置関係が把握できて探索しやすいのではないでしょうか。
(細かい地名は多少変えてあるものの、だいたい分かる)
街の中も、どこかで見たような光景で溢れていて楽しいです。

『東のミカド国』と『東京』は、姿形は違うけれど似たような構造の社会になっていて、その社会の仕組みを維持するのか破壊するのか、それとも…?という、そんな話しの流れになります。

エンディングは4種類(うち、1種はいわゆるバッドエンドかな)
ゲーム中に何度も選択肢が出て来て、それをどう選ぶかにより主人公の傾向が3種に分類され、辿り着く結末が変わります。

この『傾向』が主人公の思想、行動基準を反映したものとなるため、主人公のキャラクター付けはハッキリと為されていません。
そのぶん、彼と行動を共にする仲間たちは、それぞれの傾向を象徴するような強烈な個性を発揮しています。

このシリーズの場合、どちらが善でどちらが悪なのかとか、どちらが正解でどちらが誤りとか、そういう区別はないんですよね。

どちらの側に軸足を置くかによって、『世界』は違った様相を見せる。

ちょっと哲学的でもあります。
 
 
◇ システム全般的なこと

ストレスフリー!
プレイしていてストレスを感じることは、(序盤の死にまくりを除いたら)殆どありませんでした。

まず、何時でも何処でも任意にセーブできる!
こんなに有り難いことはないです。

おまけに強敵の気配がある時は(概ね)ガイド役から警告が入るので、予期せずボス戦に突入してしまい、善戦虚しく敗退してダンジョンの入り口からやり直し…なんてことにはなりません。

また、万が一全滅してしまっても、救済措置があります。
地獄の沙汰もマッカ(金)次第とはよく言ったもの。
全滅すると三途の川に送られ、そこにいる渡し守にゲーム内通貨のマッカか、3DS本体機能のゲームコイン(スリープ状態にして持ち歩いていると勝手に貯まる)を支払うことで、バトル直前の位置に生き返らせてくれます、ありがとう。

操作性の点でも、特に不自由を感じることはなかったです。
ほぼタッチペン無しでOKってのも快適です。
家でゴロゴロしながら遊んでる分には良いけれど、電車での移動中などで遊ぶのにいちいちタッチペン取り出して…って嫌じゃありません?私は嫌です。
3DSの面目丸潰れだけどねw

メインで進行するクエストの他に、任意で請け負うクエストもあります。
お小遣いや経験値稼ぎに。
良い装備品を手に入れるために。
特定の悪魔を仲間に出来るようにするために。
簡単なのから面倒くさいのまで、選り取りみどりの大ボリュームです。
一部、特定の傾向でしか発生しないクエストもあるため、全部をクリアしようとするとかなり大変。

周回前提のゲームなので、もちろん2周め以降へのデータの持ち越しもあり。
全部を引き継ぐか、一部を引き継ぐか選択することも出来ます。
どちらか選べるというのは嬉しいですね。
 
 
◇ 難易度含めバトルについて

バトルはターン制&コマンド入力式で、フィールド上に敵のシンボルが見えていて、それに触れることでバトルに突入します。
この時、敵がこちらに触れるよりも先に攻撃ボタンを押すと『先制』という形になり、有利な状態でバトルを開始することが出来ます。

この『先制』に成功するか否かでバトルの勝敗を左右しかねない、危ういゲームバランス(褒めてる)

特に序盤は仲魔(後述)のレベルも低く、大したスキルも持っていないため、ものすごく全滅しやすいです。
私は序盤の雑魚戦で何度も全滅して三途の川でゲームコイン(だって、まだマッカ貯まってないし)を貢ぎました。
心折れやすいプレイヤーの中には、この時点で投げてしまう人もいるかもしれません。

ゲームに慣れて来ると、プレスターン(敵の弱点属性を突くと行動回数がプラスされる、など)を利用して、敵には殆ど行動させないまま圧倒的勝利!なんてことも出来るようになるのですが。

バトルの難易度は若干高めかと思われます。
ボスは相手の弱点を上手く利用するなどしないと、容易には勝てません。
ですが、まったく手応えが無くてもゲームとしてはどうかと…
工夫すればちゃんと勝てるギリギリの水準を保っているので、私としては丁度いいバランスだと思います。

一応、難易度の変更も出来るようになっていますしね。
どうしても勝てなければ難易度を下げるという手もあり。

それと、今作では同行している人間の仲間が1名(同行者が複数の場合はランダムで選択される)バトルに参加します。
主人公のレベルアップに合わせて彼らも成長し、新しいスキルを覚えて行くようです。
ただし、直接操作は出来ません。勝手に行動します。
彼らがもう少し頭が良いと助かったんですけどねぇ。
氷結反射の敵に平然と氷結系魔法ぶちかましてピンチを招いてくれたりして…誰とは言わないけど(言ってる)
それもご愛嬌ということにしておきますか。
実際、彼らのおかげで命拾いしたこともあるし。

バトルをオートで実行することも出来るいうのも、ありがたい機能でしょう。
周回を重ねて主人公も仲魔もレベルが上がると序盤の雑魚などは、ひたすら面倒くさいだけ。
そんな時はオート!
すごい早さで勝手にバトルしてくれる。助かる。これが無かったら、面倒くさくて何周もする気起きなかったはず。
もっとも、油断していると全滅の憂き目に遭うこともありますがね。
やばい!と思ったら、手動操作に切り替えることも出来ます。
 
 
◇ 悪魔の仲間、すなわち仲魔

一緒にバトルに参加してくれるのは人間の仲間(むしろ彼らはバトルにおいては添え物的扱い)の他に、悪魔の仲間たちが居ます。
このゲームの最大の特徴というべきシステムで、仲魔無しにこのゲームは語れません。

バトルでエンカウントした悪魔に話しかけ、アイテムやお金を貢いだりしてご機嫌とって仲間になってもらいます。

仲魔にした悪魔たちをバトルの主力として使ったり、仲魔同士を合体させて新たな悪魔を作る悪魔合体の素材にしたりします。

仲魔はレベルアップ時にスキルを覚えていくのですが、自分が覚えるスキル枠が全て埋まると、主人公にスキルを伝授してくれます。
この時、覚えたいスキルを任意で選べるので、良いスキルを持った仲魔を育てれば、それにつれて主人公のスキルも充実して行く、という仕組みです。

主人公にどういうスキルを持たせるかによって、バトルの感触が変わって来るのも面白い。
攻撃系の魔法をみっちり仕込んで仲魔にサポートさせても良し、攻撃は仲魔に任せて主人公はサポートに徹するも良し。

とにかく、仲魔無しにはどうにもならないし、仲魔次第でどうにでもなる。
それがメガテン。たぶん。
 
 
悪魔合体については…

使いたい悪魔や作りたい悪魔、その他の色々な条件を選び、手持ちの仲魔で合体可能なリストを提示してくれるのは非常に助かりました。

が、少々不満点があります。

まず1つめ。
悪魔合体では素材にした仲魔の持っているスキルのうち、新たに作る仲間に何を持たせるかを自由に取捨選択できます。

持たせたいと思うスキルはだいたい同じなので、どうしても似たようなスキルを持った仲魔に偏りがち。
ふと気付いたら、見た目が違うだけで持っているスキルは殆ど同じ、どれもこれも大差ない仲魔ばかりがストックを埋め尽くしていた…なんてことになってしまいます。

氷結系の得意な悪魔には火炎系のスキルは持てない
…なんて縛りがあると、仲魔の個性が出てより面白みが増すのでは無いかと思います。
確か、ライドウなんかではそういう制限があったと記憶しています。
悪魔合体を出来るだけ簡略化しようとしてそういった制限を取っ払ったのかもしれませんが、ジャックフロストがアギ撃てるなんて、なんか変…

そして2つめ。
悪魔合体をしていると、時々、エラーが発生して予想外の悪魔が出来上がってしまうことがあります。
中には合体エラーでしか入手できない特殊な悪魔がいらっしゃいまして、それはそれで構わないのですが…
今回はエラーが起きにくい仕様のため、一部の悪魔が非常に入手困難になってしまいました。

3DSの「すれ違い」機能を使って他のプレイヤーとカードを交換することで、そういった悪魔を手に入れることは出来ますが、すれ違いに成功したからと言って必ずしも欲しい悪魔になって帰って来るワケではなくて。

合体エラーが起きにくい分、「すれちがい通信を使ってどうにかしなさいよ!3DSなんだし!」ってことなのでしょうが、発売から日が経つ程すれ違いそのものが達成される率は下がります。
だいぶ出遅れてゲームを開始した私は、とっくに諦めました。
 
 
◇ まとめ

メガテンらしさは継承しつつ、初めてこのシリーズに触れる人にも取っ付きやすい。

歴戦のメガテニストは物足りなさを感じるかもしれませんが、初めてメガテンに触れる人にとっては優しい仕様になっていると感じました。
(少なくとも、何年か前にDSで出た「ストレンジ ジャーニー」よりは初心者には遊びやすいと思う)

オドロオドロシさやグロい表現が無いと言えばウソになりますが、そこそこの表現に抑えられていますし。
(だいたい、それを無くしたらメガテンではなくなってしまう)

メガテン入門として選ぶには、最適の一本ではないかと感じました。

逆にこのシリーズに強い思い入れがあればあるほど違和感を感じるかもしれません。

私はメガテンに関してはさほど多くプレイしていないので、普通に楽しくやってます。
シリーズ関係なく、単独のRPGとして見れば出来は良いと思うのですよね。

RPGは好きだけれどメガテンをやったことは無い。よく耳にするタイトルだし、ちょっと興味はある。
そういう人に、そっとこのゲームを差し出したいです。
そして、この真IVが面白いと感じたら…
どっぷりとアトラスの沼に沈んでください。
それだけの牽引力はある作品だと思います。
 
 
   
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