誰もが加害者になる可能性のある世の中だからこそ、誰も死なせたくないんだよね。
by 香椎ちゃん
大事な人を殺されても、それでもお前はその犯人を救うのか?
by 伊織くん
今回は、いつもと少し趣向を変えて捜査がメインでした。
いや、こっちの方が面白かったね。
丸太背負って訓練しているより、ぜんぜん良いですよ。
伊織(綾野剛)が NPSに配属になって戦力的には強化されたものの、チーム内の空気は重い… ((((_ _|||))))ドヨーン
伊織くんは何らかの意図があってNPSに送り込まれたのであって、本人もそのことを知らされていて、いずれSATに戻ることが約束されているにしても、もうちょっと打ち解けようよ(無理だと思うけど)
大人としてどうかと思うぞ、その態度(無理だと思うけど)
歓迎会にはちゃんと出席しているから許してあげよう(偉そう)
でも、香椎ちゃん(大森南朋)には気をつけてね。
見かけによらず鋭いから。
伊織くんは霧山塾のことが気にかかっていて、それもあってNPSに来たみたいですけど、電話で邪魔されて聞けなかったね。
そんな、どよ〜んと重い空気の歓迎会の最中に事件が発生。
自殺未遂で病院に運ばれた少女(東京にはこの病院しか無いのか)が持っていたナイクラッド弾。
自殺と断定された男性の部屋から発見されたナイクラッド弾。
そんなもの、普通にそのへんに転がっているものではない。
Mこと正木(オダギリジョー)に拉致された際に、秋(土屋アンナ)はMがそれを所持しているのを見ている。
この事件にはMが絡んでるんじゃね?
ってことで、NPSが捜査に当たることに。
(普通ならSITが出張って来るのかな)
で、わりとアッサリと容疑者に辿り着いちゃうんだな。
『神父』というハンドルネームの人物が自殺志願者の集うサイトを通じて、ナイクラッド弾を送りつけていたことが判明。
その正体が板橋満生(滝藤賢一)であることも、ちょっと強引なやり方で割り出してしまった。
始末書よろしく。
SAT他一切の協力を天城に断られてしまったのでNPSが単独で犯人宅に突入したその頃、当の神父さんは最寄りの交番に出頭しておりましたとさ。
板橋は癌で余命宣告を受けた心療内科医で、そもそもは自分も自殺志願者としてそのサイトにアクセスしていたそうな。
それが、心療内科医の性なのか、次第に悩みを聞く側に回ってしまい、いつしか『神父』と名乗るようになった。
そんなある日、Mと名乗る男が「自由に使ってくれ」と、ナイクラッド弾を持って板橋の元を訪れた。
いや、弾だけもらってもね (;´▽`A``
Mがなんでそんなことしたんだか、サッパリ理解不能だわ。
どうやって『神父』に目を付け、何を意図してナイクラッド弾渡したの?
世間を混乱に陥れるため(伊織くんはそう言ってたけど)だとしても、いくらなんでも遠回しすぎやしないか?
ナイクラッド弾を持ち歩くのが邪魔で処分したかったとかw
まぁとにかく、それを受け取った板橋は、「心を強くするお守り」としてサイトで知り合った人たちに贈ることにした、と。
神父からの贈り物を受け取った者のうち11人は自殺を思いとどまり、6人が自殺を決行してしまった。
自殺志願者の背中を押す一方で、11人を救っていたんですね。
しかも、板橋には背中を押したつもりは無かった。
う〜ん。
確かに彼がしたことによって5人が命を落としているとはいえ、直接手を下したワケでもなく、彼が送った物を使って死んでいるワケでもなく、そもそも彼の意図に反して死んでいるのだから、果たして板橋に罪を問えるんだろうか???
彼が薬物でも送りつけて、それを使って自殺しているならともかく。
本人は罪を認めているとはいえ、裁判で厄介なことになりそうな事件ですね。
(古美門なら無罪にするかもしれん)
ナイクラッド弾を渡したというだけで他にMとの接点は無く、事件そのものも国際テロリストと関係無しと判断されてNPSは捜査から外れることに。
ほんと、おっしゃる通りスッキリしませんねぇ。
この事件は自殺幇助罪として立件され、板橋は警察署から身柄を検察に移されることになり、もう一度板橋の顔を見たいと警察署に駆けつける一號(向井理)と、お目付役を言い渡された伊織。
そこに忍び寄る怪しい影。
マスコミの報道を見て色んな意味で勘違いしたバカものが、板橋に向かってナイフを手に襲いかかる!
これ、警察大失態だろ!
っつーか、あり得なくないか…
両サイドをマスコミが埋め尽くしてる状態で、正面玄関から堂々と出て行くなんて。
世間で大騒ぎになっていればなっているほど慎重に、裏口からでもコッソリ移送させるべきなんでないの?
必死で板橋を助けようとする一號(いいから、はよ救急車呼べ)
また神の手発動ですか?
だから、スペック要らないって何度も…
けっきょく、なんとか蘇生はしたものの植物状態のようですが。
悪・即・斬!が基本方針の伊織に語っていた香椎ちゃんのセリフが重いです。
閉塞感で溢れる今の世の中では、誰が加害者になってもおかしくない。
だから、誰も死なせたくないんだ…って。
独断で人を裁く権利など、誰も持っていないと思うのですよ。
今、凶悪に見える犯人も、その背景に何があるのか調べてみないと分からない。
背景に何があろうと、罪は罪ですがね。
だいたい、その場で殺してしまったら、罪を償わせることも出来ないじゃないですか。
被害者は「何故?」と問いかけることも、その怒りをぶつけることも出来ない。
植物状態になってしまった板橋の両親が、「たとえ罪を犯したとしても息子は息子ですから」と、一號に感謝の言葉を述べていました。
確かにそう。
犯人にも家族があり、彼らにも人権はある。
でも、一方で伊織の言うことにも一理ある。
板橋は本来は悪い人間ではなかったのかもしれない。
けれど、彼のせいで5人が死んだという罪は重い。
11人が救われたということは重要ではなく、5人が死んだということが問題なのだ。
俺の姉は同じ男に二度殺された。
1度目はレイプで。
犯人は不幸な生い立ちを理由に減刑された上に、模範囚を演じて数年で出所。
2度目はその男が出所して来たその日にナイフで滅多刺しにされた。
犯人はまたもや生い立ちや心神耗弱を理由にして法に守られている。
心に深い傷を負いながらも、なんとか前を向いて歩き出そうとしていた姉は、理不尽にもその命を絶たれてしまったというのに。
それでも、オマエは犯人を守るのか?
伊織の壮絶な告白に、一號は一言も言い返せずに絶句。
なぁんか、オマエ、甘っちょろいんだよなぁ…
伊織の出番が増えた分、どうも影が薄くなってるし。
自分の抱える憎しみと、香椎や一號の言葉との間で葛藤する伊織。
今後、彼がその葛藤とどうやって折り合いを付けて行くのか、すっごい気になります。
…もう、伊織が主人公でいいよ。