図書館戦争 最終話「図書館ハ誰ガタメニ」
ったく、もう・・・もっと早くそのセリフ言えなかったもんかね?
ええと、まぁ、順番に行きますか。
前回、炎の中に置き去りにされた堂上が、いきなり病院に居るんで、1話飛ばしたか?くらいの軽いダメージ喰らいましたが、救出シーンは端折られたのね。
で、堂上は怪我の程度は大したことは無かったものの、精神的ショックのため無反応状態に陥ってしまっていた・・・
う~ん、あの堂上教官にしてはオドロキの展開。
かなりタフな人かと思ってたから。
玄田隊長も、奇跡的に一命は取り留めたけれど意識は未だ回復せず。
大きな柱を失ったタスクフォース。
そこへ追い討ちをかけたのは、世論という名のバッシング。
茨城県展での戦闘で良化隊の方にのみ死者が出たということで、マスコミの偏向報道も手伝って、図書隊が非難の的になってしまうんだな。
変だよねぇ。
一般市民も巻き込んでの、一斉バッシング???
たとえば、テレビ放送も全て検閲掛かって真実を伝えられないのなら、それもあるかもしれない。
でも、これまでのこのアニメを見ている限りでは、かなりゆる~い規制しか掛かっていなかったような気がする。
それなのに、まるで良化法が正しいかの世論がまかりとおるなんて、そんなにこのアニメの中の国民は阿呆なの?
いったい、何のための図書隊?
図書隊は、誰のために戦ってるの?
検閲に苦しむ全ての国民を代表して戦ってるんではないの?
図書隊の敵は良化法ではなく世論なの?
今まで、物語の背景をきちんと描かずに来たから、こういうことになる。
おかげで、一番の見せ場であるはずの、郁のセリフがちっとも心に響いて来ない。
堂上の見舞いに病院に通う郁が、図書隊側のコメントを求めていたマスコミに捕まってしまう。
そこで郁が言い放つわけですよ。
自分の本に対する熱い想い。
規制に無頓着であることが、いかに危険で、そして愚かであることか。
感動的なセリフだから最終回に持ってきたかったの?
でも、セリフってそれ1つで成り立つものじゃない。
冒頭で、「もっと早くそのセリフ・・・」って書いたのは、このこと。
もっと早くに、こういう姿勢を見せてくれていたら、この物語に対する私の受け止め方はだいぶ違ったものになっていたはず。
抑圧された人々と、その人々の唯一の希望の光が図書隊
もしも、ここに至までにそういう図式をきちんと示しておいてくれたら、ここで大泣きするですよ。
その後に続く「無法でたくさんだ」発言にも、賛同できます。
でもね・・・
それなら、良化法の方が間違っているんだってことが大前提になっていないと。
そういった流れをいっさい作って来ないで、いきなり「無法上等!」って言われてもね。
・・・それじゃぁ、テロリストじゃん。
それとも、そもそも図書隊は単なる良化隊への対抗組織としての存在意義しかなかったのか?
稲嶺氏の私怨を晴らすための?
良化法に基づく検閲に対抗し、いずれそれを打破する。
図書隊自体が、そういった思考の下に武器を取っていたのでないのなら、大問題だ。
それで、稲嶺氏が去って新たな図書隊に生まれ変わるとでも言いたいのか?
・・・それも、無茶苦茶だよなぁ。
図書隊は、昨日今日できた組織じゃないでしょう?
今まで誰も気付かなかったのかよ・・・ってハナシだ。
郁が言ってることなんて、図書隊員の基本理念でしょう?
とっくにそんなこと分かっていてくれなければ困る。
今更そんなこと言われてもな、って感じですよ。
ようやく今になって、郁の発言が世論を動かし、稲嶺氏の引退を促したって言いたいの?
いくら郁がヒロイン様だって言ったって、強引過ぎ。あり得ない。
良化法が制定されて何年経ってるのさ?
基本ラブコメのベタ甘路線を狙ったにしては、郁と堂上の心のふれあいも今ひとつ盛り上がらなかったんだけどね。
なんか、無理矢理な気がして。
2人の愉快なやり取りも、最初の方は大笑いして見ていたんだけど、王子様の正体が発覚したあたりから妙にベタベタした感じがして来て、逆にシラケて来てしまった。
ずーっと漫才やっててくれたら良かったのに。
時間が足りないなら、べつに、無理してくっつけなくても良かったんじゃないかとさえ思う。
そう、圧倒的に時間が足りなかったんでしょうね。
いくらラブコメ主体にしても、図書隊の有り様や世界観をきちんと構築しなかったのは、大きな落ち度だったと思うのですわ。
それで、けっきょく、どっち付かずの何が言いたいんだか分からないものに仕上がってしまった気がする。
無難と言えば無難なんだけどね。
原作を読んでいないので断言はできないのだけれど、原作の雰囲気を伝えるという役割も全うしきれていないのでは?
そんな気もする。
当初はアニメ見終わったら原作を読んでみようと思っていたんだけど、現時点ではあまり読む気にならないんだな。
まぁ、忘れた頃に手に取ってみるかも。
そういうわけで、批判的なことばかり書いて来てしまったけれど、あくまでこれは原作を知らない者が何の先入観も持たすにこのアニメを見て抱いた感想です。
こんな感じ方をする人も居るんだねぇ、と、懐深く受け止めて下さると助かります。
ノイタミナ枠の次回作は「西洋骨董洋菓子店~アンティーク~」
例によって原作は読んでいませんが、何年か前にテレビドラマ化されたのを見ています。
ドラマは今では考えられないような豪華メンバーで、(原作とドラマは、だいぶ違っているんだろうとは思うけど)内容もけっこう面白かったと記憶しています。
で、今回のアニメも声優陣が個人的に豪華メンバー・・・かも。
なので、ちょっと期待。
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