図書館戦争 #6「図書隊ハ発砲セズ」
どうにか「一週遅れ」にまでは追いついたぞ、と。
さる古書店から貴重な本を譲り受けることになり、その引き渡しに向かった郁と小牧は、帰還の途中で良化隊の襲撃を受ける。
良化隊が執拗に抹消しようとする本。
「予言書」と呼ばれ禁書扱いされるその本は、日本の現状を予言したかのような内容だった・・・
主人公は本を燃やすのが仕事
フランス人の手によって映画化もされた
って、そりゃ、そのまんま「華氏451度」じゃないか。
無事に図書館の棚に収まった本のタイトルは、違ってたけどね。
今回もまた郁がピンチに追い込まれて、堂上がキリキリする・・・というパターン。
そろそろ違うパターンが見たいぞ、と。
もっとも、今回言いたかったのは、郁と堂上のシンクロっぷり。
ルール違反の発砲をした良化隊を、怒鳴りつける郁。
過去に、似たような状況で、まるっきり同じセリフを言い放った堂上。
この件をきっかけに、玄田は堂上を班長にして小牧と組ませたんだそうな。
何しでかすか分かんないヤツは、責任あるポジションに置いた方が良いって。
おまけに無鉄砲な堂上に冷静な小牧をあてがってバランスを取るなんて、玄田隊長、ナイス人選。
ただ、堂上には学習能力がある。
小牧は、ちゃんと分かってるんですね。
救援に駆けつけた堂上が、小牧の傷を見て良化隊の隊員に詰め寄る・・・
郁は「殴っちゃうの?」とハラハラしてるんだけど、小牧は悠然とこれを眺めてる。
長いこと一緒に仕事して来た者だからこそ持てる信頼感。
直接は描かれてないけど、堂上も小牧に助けられている自分を自覚しているはず。
すぐに熱くなりがちな堂上や郁みたいなタイプは、こういう穏やか~に受け流してくれる人が傍らに居ると、ちょうど良いブレーキになるよね。(多少イライラするかもしれないけど)
今回は小牧と郁の会話が大部分を占めていて、その中に
「これが、俺たちにとっての現実だ」
って、セリフがあったんですが、
すみません、その「現実」とやらが、イマイチ伝わってこないんですよ。
良化隊と図書隊が武力対立する現状を、
「政治的な駆け引きが複雑に絡み合ってこんなことになっている」
と表現しているところからすると、両者の対立は本来の意味を失って戦闘行為は形式でしかないのかとも考えられるけど、それにしちゃ、マトモにガンガンやり合ってるしな。
一般の人たちが、この状況をどう受け止めているのかもよく分からない。
弾圧の根拠も、その中味もあやふや。
図書館が最後の聖域と言いつつ、書店は古書店も含めちゃんと存在しているし、「新世相」みたいな雑誌も発行されている。
本気で弾圧する気なら、出版元から断たなきゃダメだろ。
どういう本がオッケーで、どういう本はNGなのかも不明。
今回、郁たちが守った本は内容が特殊で、全ての取り締まり対象に当てはまるものではないよね。
この一件が大ごとにならずに済んだのは、手塚がこっそりと手を回したお陰だった様子。
(手塚って、司法省ともパイプが繋がってんの?)
このあたりも、良化隊と図書隊の対立が形骸化していることをにおわせる伏線なら、それはそれで良いんだけど・・・
だって、電話1本で、しかも短時間で事態が収拾できちゃうなんてさ、
裏でどうにかなってる
としか思えないじゃない。
どうも世界観がハッキリしなくてモヤモヤするわけ。
良化隊が何を目的として、どういった方向で取り締まっていているのか具体的な説明が無いし、図書隊や一般の人たちの危機感や悲壮感もちっとも実感できない。
ただ、「取り締まるー!」「断固阻止―!」って喚きあってるだけじゃねぇ・・・
せめて、図書隊の面々が本を大切に思う気持ちくらいは、もっと強烈にアピールしてほしいんだけど、それもあんまり感じられないし。
そもそも最初っから原作にも無いのか、アニメ化にあたって端折られてるのかも分からないが・・・
それとも、これから、いろいろ見えて来るのかな?
キャラは立ってるし、ラブコメとしては見ていて楽しい。
ただ、中途半端なメッセージがチラチラするのが気になるのよねぇ。
第7話
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