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幻想水滸伝 I&II(PSP) クリア後感想 「I」編

長くなりそうなので、「I」と「II」に分けました。

[幻想水滸伝 I クリア後感想]

何しろ10年近く前のゲームですから、いくら移植とはいえ、プレイ前に1番気になったのはグラフィック的にどうなのよ?ってことでした。
でも、そこはさすがPSP。
とってもキレイです。
スクエニ的壮麗ムービーを見慣れている人には、かなり物足りなさを感じさせるムービーですけど、ゲームで遊んでる分にはまったく問題ありません。
ゲーム中の画面がキレイなら、良いんです。
もう1つ気になっていたのは、画面の小ささ。
でも、始めてみたら何の違和感も無く、小さいキャラがちまちま動いてるのが可愛くって、むしろ小さいのに各キャラの個性がしっかり出ていてスゴいなと感心しました。

システム面では、アイテムの管理がしづらかったりして、若干気になるところはあるけれど、それは古いゲームだから仕方ないかな、という気もします。
戦闘のテンポもよく、エンカウント率もそこそこ。
約1匹とんでもないのが居ましたが、バトルの難易度はストレス感じるほど高くはありません。

私が一番困ったのが、ストーリー進行で勝手に出たり入ったりする戦闘メンバー。
良い装備を持ったままパーティを外れてしまったり、ぜんぜん使っていなくてレベルが極端に低いキャラが強制的に入って来たり・・・
そういうキャラの装備を整えるために、予備の装備品を取りに本拠地まで戻らなければならない羽目に陥ったりして、とっても苦痛でした。
まぁ、そうでもしなければゼッタイに使わないキャラも出てきますからある程度は仕方ないのですけど。

そう、このゲームの最大の特徴が総勢108名の仲間たち。
すべてのキャラをバトルに連れ出せるわけではありませんが、戦闘員だけでも相当な頭数が揃います。
戦闘で得られる経験値が敵とのレベル差によって増減するので、レベルの低いキャラでも比較的すぐに追いつける仕組みになっているのですが、それでもすべてのキャラを均等に育てるのはかなり根気が必要。
でも、特定のキャラどうしの「協力技」も用意されていているから、やっぱり、それも全部見たい・・・ですよね。

「仲間集め」自体は、丹念に歩き回って情報を集めて行けば、ほぼ揃うのですが、中にはかなりキワドいタイミングのキャラも居て、1回のプレイで全員をそろえるのは難しいかもしれません。
でも、ほら、多少苦労した方が、全員そろった時の達成感もひとしおってことで。

このゲームの特徴として、他には「戦争イベント」があります。
これが、まぁ、「イベント」っていうくらいだから、本当に存在する意味があるのか無いのかよく分からないシロモノで。
この「戦争」の出来がもうちょっと良ければ、このゲーム自体の評価ももっと上がったでしょうに。

ストーリーに関しては、既に多くの方が評していらっしゃるように、「名作」と言って差し支えないでしょう。
「戦争」をモチーフにしているため、かなりシビアな展開を見せますが、それを乗り越えて行く主人公たちの姿は感動的です。
とはいうものの・・・
この主人公、しゃべらないんですよね。
会話の時に選択肢が出て一応意思表示できるようになってはいるものの、けっきょくどちらを選ぶかは決められています。
そのせいで、主人公が自分の意志で動いているのではなく、どうも周りに流されているだけのように見えてしまいます。
かといって、主人公がしゃべりまくって、勝手にがんがん突っ走って行く某RPGのようなタイプだと、主人公にうまく感情移入できないとゲームの攻略自体が面白くなくなってしまいかねません。
主人公を没個性にして周囲のキャラで物語を引っ張って行くか、主人公の強烈な個性でプレイヤーを物語に引き込むか・・・どちらを取ってもリスクはあります。
このあたりは、RPGそのものが抱えるジレンマなのでしょう。

主人公の個性がはっきり見えない分、彼を取り巻く人たちには個性的で魅力的なキャラがいっぱい。
ほとんどのキャラに小さな顔アイコン1つだけしか用意されていないのに、なんで、あんなに個性豊かに見えるのでしょう?
不思議です。

立ちはだかる敵を蹴散らし、仲間集めに奔走し、辛い別れに胸を痛め、最後はPSP握りしめて号泣・・・物語の世界にどっぷりとハマってました。
久々です、こんなの。
けっきょくは、ゲームの面白さって、ハードの進化とはまったく別のところにあるのではないかと思いました。
古いものでも、良いものは、良い!ってことですね。
 
 
 
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