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インファナルアフェア III 終極無間

もちろん、前作、前々作も見ています。
見てなきゃ、分かりません。
見てても、分かりません。

とにかく難解です。
それでなくても人間関係がややこしいのに、いきなり過去に話しが飛んだり、しまいにはラウの妄想が入り込んで来たりするもんだから、もう大混乱でした。
以降、ネタバレ承知で語ってみます。
(ネタバレがイヤな人は、読まないように)
所々、あやふやな部分もあるんですけど・・・
 
 
 
 
主人公のラウは有能な警察官だけれど、実は香港マフィアのボス・サム(1作目で死亡)が送り込んだ手下で、情報を流す内通者。
もう1人の主人公ヤン(1作目で死亡)はサムの下で働くチンピラだけれど、実は潜入捜査官。
これは、最低でもこれだけは押さえておかねばという基本事項です。

1作目のラストで、警察内部に自分以外の内通者が居ることを知ったラウは、内通者を消しに掛かります。
「善人になりたい」と切望するラウは、サムの組織が壊滅したのを期に、警察官として生きようと決意して、そのために他の内通者を消そうと躍起になっているのですよね。
このへん、単に自分の正体をバラされたら困るからなのか、サムの手下を消すことで善人になろうとしているのか、どちらなのかハッキリしません。
もしかしたら、両方なのかも。

そして、本土のマフィアのシェンと密会している事実をつかんだことから、エリート捜査官のヨンを内通者と疑い、ラウは調査を進めていきます。
このヨンという男が限りなく怪しくて、最後の最後まで私もラウ同様、まんまと騙されていました。
この人、ヤンとは警察学校の同期だったのですね。(つまり、ラウとも同期)
ヤンはあまりにも優秀だったために、表向き退学ということにして潜入捜査官としてマフィアの組織に送り込まれ、そのおかげで2番手だったヨンは首席で卒業できた、と。

一方、ヨンはラウの正体を知っていたのか、なんとなく怪しいと感じていた程度なのか、そのあたりもハッキリしません。
たぶん、ラウを追いつめるためにわざと尻尾をつかませるような行動をしていたのだとは思いますが。
(ラウが車に発信器を仕掛けたり、事務所に隠しカメラを設置したりしたのを、知っていて放置したりとか)

ヨンとしては、マフィアのせいで仲間の警察官が次々と殉職していったのだから、なんとしてもマフィアに関わる者たちを一掃したかったのでしょう。
シェンも、ヤンと同じような境遇に置かれていたから、仇討ちのような気持ちでヨンに協力していたのかな。
 
 
けっきょく、ヤンとヨンは優秀な警察官として死に、ラウは生き残ってしまいました。
無間地獄に堕ち、永遠に苦しみ続けるのはラウなのですね。
あぁ、でも、ラウも自分を偽って生きるという地獄からは解放されたのですよね。
永久に、ヤンを超えることは出来ないですけれど。
 
 
本編中に、互いの正体を知ったヤンとシェン、ヤンの身を案じて取引の現場に駆けつけたヨンの3人が、港で談笑しているシーンがあります。

3人とも誇りを持って自分の仕事を全うしようとしています。
そして、共に同じ敵と戦っている。
だからこそ、互いの正体が分かった瞬間に、仲間意識が生まれ、固い絆を結ぶことが出来たのでしょう。
この輪の中に、ラウは決して入ることが出来ません。

ヤンもラウも孤独な戦いをしているという点では同じです。

ことに、ヤンの方は正体がバレれば死が待っています。常に緊張感に苛まれているわけで、精神状態が不安定になるのも無理ありません。
ただ、ヤンには信念があります。自分が正しいことをしているという自信に支えられています。

でも、ラウにはそれが無い。

圧倒的な孤独の中にいるのは、ラウの方でしょう。
「善人になりたい」と叫びながら涙を流すラウが、なんだか切なくってね。
彼も好き好んでマフィアの手下になったわけでは無いですし。
(このあたりは、「II」で語られていました)

優秀な警察官であるヤンは、どんどん暴力的になっていって時に暴走してしまい、マフィアの手下として情報を流し続けるラウが、善人でありたい、立派な警察官として生きたいと心から願っているという、皮肉な状況。

正反対の立場にありながら、共に偽りの仮面を付けて生きている2人の男。

その2人の男の姿を描き出すことがこの映画の主題であって、アクション映画というよりはむしろ人間ドラマとして分類すべきなのではないかと、私は思います。

香港映画で、マフィアを題材にしたアクションもの・・・
なんて言うと、血なまぐさい暴力表現満載なだけの映画と誤解されてしまいそうです。
実際、暴力表現が無いわけではないのですが。
 
 
三部作というと、面白いのは最初の1作目だけだったりするのがよくあるパターン。
この映画も、1作目を最初に見た時ほどのインパクトはありませんでした。
それでも、単に1作目がヒットしたから続きも作っちゃいました!的な作品では無いと思います。
1作目では語りきれなかった部分を補完し、1つの物語をきちんと完結させていて好感が持てます。
主演の2人が違うせいで印象の薄い2作目も、ラウという男を理解するためには、どうしても必要だったと思いますし。
全ての種明かしを見たあとで、もういちど前作、前々作を見直してみると良いかもしれません。
 
 
とにかく、ラウを演じているアンディ・ラウがすごく良いです。
時おり見せる凄みのある目つきとか、追いつめられた時の狂気じみた表情とか・・・ラウ(役柄のラウ、ね)の持ってる危ない部分と繊細な部分をちゃんと見せてくれて、すごい役者さんだと思います。ホントに。

それから、忘れちゃいけないトニー・レオン。
私はこの人、だぁい好きなんですが・・・
なんてまぁ、色っぽくて、なおかつ可愛いんでしょうね。
ヤンという魅力的なキャラを演じられるのは、やっぱりこの人しか居ないでしょう。

この作品、ハリウッドでリメイクされるようですが、どうだかなぁ。
アンディ・ラウとトニー・レオンには勝てないんじゃないかなぁ?
 

   
 
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