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どろろ(レビュー)

赤子の時に魔神によって身体の48の部位を奪われた百鬼丸が、旅の途中で出会った大盗賊(自称)どろろと共に、魔神と戦いながら奪われた身体を取り戻して行く・・・というのが、メインストーリー。

原作は、言わずと知れた手塚治虫。

これだけの名作だと、イメージが壊されるのではないかと危惧するファンの方も多いでしょう。

私は、原作はほとんど知りません。
百鬼丸の生い立ちとか、両腕の肘から先が刀になってる姿とか、大雑把には知っているけれど、細かな部分はサッパリ。
そんな私が言うのもなんだけれど、原作のイメージを大きく損なうようなことは無いと思います。

***

アクションゲームなので、操作性はとっても大事。

百鬼丸の装備している武器が豊富な割には、操作が複雑になることも無く、スムーズにバトルが楽しめます。
攻撃のアクションも多数用意されていて、それも簡単な操作で出せます。
回復アイテムをその場で使うことしか出来ないため、バトル中にほとんど回復できない、とか
ロックオン機能がないため、飛び道具を始めとして、攻撃を外してしまいがち、とか
気になる点は少しあるけれど、プレイを続けるうちにそのうち慣れます。
基本的に、難易度はさほど高くありません。

基本的に・・・と書いたのには訳があって。

どうにもゲームバランスが変なのです。
とにかく、序盤はとても苦しい。
この時点で嫌気が差すプレイヤーが現れても不思議ではない程に、敵が強いと感じます。
ところが、順調に百鬼丸が身体を取り戻して行くに従い、馬鹿みたいに手ぬるくなってしまうのです。

百鬼丸は部位を奪還することでのみ、能力がアップして行きます。
仕込み刀がレベルアップしたり、より強力な刀を入手したりすることで、攻撃力は上がって行きますが、基本的な能力はやはり奪還部位。
そのため、魔神をどのくらい倒しているかによって、敵に対する手応えもかなり違って来てしまいます。
本編に関係の無い魔神も多く、プレイヤーによってどういう順番で挑むか予測が立てづらいことも有り、調整は難しかったのかもしれません。
その点を踏まえたとしても、もう少しバランスよく調整できなかったのかな?と、残念に思います。

敵の種類も、さほど多くはなく、後半はほとんど同じ顔ぶれが続きます。
そのせいで、少々飽きてしまうかも。
ボスも一応48体いるのだけれど、使い回しが目立ちます。
姿形だけでなく、行動パターンもほぼ同じなので、実質的には半分しか居ないようなもの。

ロード時間が長く、しかも頻繁にあるのも、少々気になります
カメラの動きも、変です。
固定カメラが見づらい位置にあったり、移動中にいきなり視点が変わって逆走してしまったり。
これは困ります。プレイに支障が出ます。

やり込み要素的な物が一切無いのが、少し物足りない気がします。
(一応、クリア後のオマケも用意されているけれど、魅力があるとは言いがたいです)
1回クリアしただけで満足させるには、少々ボリュームが足りないような・・・
長けりゃ良いってものでもないけれど。

***

否定的なことをズラズラ書いてしまったけれど、面白いゲームであることは間違いありません。
細かなところでは気になる部分はあるものの、全体を通してみれば、とても出来のいいゲームだと思います。
とにかく先に進みたくて、ついついズルズルとプレイし続けてしまう。
それだけの魅力はじゅうぶんにあるのです。

バイオハザードや鬼武者が好きな人なら、きっと好きなはず。
廉価版で買うのでしたら、オススメします。
 
    
 
 
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