SAMURAI7 鑑賞之記録 其の10
第十話 集う!
一行は3組に別れてカンナ村へ向かうことに。
こちらの動きが敵に知られているし、何よりこの大所帯では目立ちすぎますから当然の成り行き。
そして、この組み分けがまた絶妙でして。
さすがです、カンベエ様。
「何かお考えがあってのことですか?」って、また間の抜けた質問をするカツシロウ。
あるに決まってんだろーが。
まず、危なっかしいカツシロウは自分の組に。まだまだ眼は離せませんから。案内役のコマチは頼りないが、カンベエ様の洞察力を持ってすればなんとかなりそう・・・な気がする。
ゴロベエとヘイハチは何かと機転のきく連中だから、放っておいても心配ない。そこそこアテになりそうなリキチを案内役にしておけば、万事安泰。
案内役としては一番信頼できるキララは、キュウゾウへの不信感を表明・・・火種といえば火種だけど、あえて一緒の組にしておけば、道中に何やらひと悶着あるかもしれない。災い転じて、上手いことまとまるかもしれんよねー。気心の知れたシチロージなら、最悪の事態は回避してくれると期待して・・・っと。
もぉ、カンベエ様ったら策士なんだからっ!
員数外のキクチヨは案の定コマチの後を追いかけて、カンベエ組に合流。
追い返さないあたり、カンベエさんもキクチヨのことを仲間の1人ぐらいには思っているんでしょうに、まだサムライとは認めてくれないんですねー。
ぴりぴりムードのシチロージ&キュウゾウ&キララ組。
さっそく事件勃発。
敵の気配に気付き、斬ろうとするキュウゾウ。
ところが、キララが止めに入る。
キュウゾウはアッサリ引き下がったけど、いいのかなー。
せっかくシチロージが、敵にこっちが気付いていることを悟られないようにって芝居うったのに、ぶち壊しじゃん。
キララに『足をお乗せなせぇ』って言ったとこね。
あれ、キララの草履の鼻緒が切れたとか、足を怪我したとか、とにかく、「立ち止まったのはアンタたちに気付いたからじゃありませんよー」ってポーズをしたかったから、ああいう行動をとったんですよね。
ああやっていると、遠目にはキララの方が偉そうで、農民の娘とサムライが居るようには見えませんし。
シチさんは「振り向くな!」って、キララに釘さしてるから、彼としては騒ぎを起こさずにやり過ごせたらそれに越したことは無いと考えたのでしょう。
キュウゾウの方は、向こうがこっちの動きに気付いて完全に戦闘態勢に入られる前に、先手取って斬っちゃえ・・・って考えたんでしょうね、きっと。
正体がバレて、応援でも呼ばれた日にゃ大ピンチですから。
シチさんも、そのへんのところは理解できるから、キュウゾウが斬ろうとするのを止めなかった。
でも、キララが止めちゃいました。
しかも、もう、絶対に正体バレてるし。
あそこまで動いてしまったら、もう斬るしか無かったと思うんですが・・・結果的に、一番悪い対処の仕方だったのではないですかねぇ。
一方、最もお気楽ムードのゴロベエ&ヘイハチ&リキチ組は、芸人姿に化けて街道を堂々と歩いております。
リキチが悲壮感背負っちゃってるから、辛い時こそ豪快に笑い飛ばしてしまうゴロベエや、いっつも笑ってるヘイハチと一緒に行動させると、ちょうどバランス良いんですねぇ。
カンベエ様、分かってらっしゃる。
のほほん組は呑気に大道芸の見物なんてしてます。
カンベエ組も、表向きはわりと呑気。
コマチに「姉様のこと好いとるです!」などと図星を刺され、調子に乗ったキクチヨにもからかわれ、立つ瀬の無いカツシロウ。
あげくに「何故サムライを志す?」って、カンベエ様・・・唐突にそんなこと聞かれてもねぇ。
再び、緊張感漂うキララ組。
「サムライってのは身体はってナンボだから」と、のたまうシチロージ。
そりゃそうなんでしょうけど、農民の娘っ子には、やっぱり分からんですよ。
と、そこへさっきの敵が先回りして襲って来る。
1機かと思ったら、2機に分裂してちょっとピンチ。
(余談ですが、この赤い野伏せり、兎跳兎(とびと)って言うんだそうです)
間一髪のところでキララを助けるキュウゾウ・・・またしても、カッコ良過ぎ。
身を呈してキララ守ってるし。
この男、1人で美味しいところ持ってくよなー。
さっき、キララが「無駄な殺生をするな」と的外れな非難をしたのに言い返すこともせず、あの時始末しておけばこんなピンチに落ちることも無かったのに、判断を誤ったキララを責めることもせず。
最終的に『斬らない』と決めたのは、キュウゾウ自身ですからね。
いったんはキララの言い分を尊重して刀をおさめ、何事も無ければそれで良し。
後から敵が襲って来ても切り抜けられる自信があったからこそ、キララを無視してまでも斬ろうとはしなかったのでしょ。
とっても男らしいですねっ。
普通、これだけやったら、キザで見ちゃいられなくなりそうなものなんだけど、そうならない・・・不思議なキャラです、キュウゾウってのは。
どうしてカンベエを斬りたいのかとキララに尋ねられ、「サムライ故」と答えるキュウゾウ。
キララ君、分かったぁ?
剣を志すものにとって、より強い相手と刀を交えるのは至上の喜び。
って、それは分かる気はするんですが、この時点で本当にキュウゾウがカンベエを斬りたいと思っているのかどうか、アタシ的には半信半疑です。
単にカンベエと勝負したいってだけじゃ、「生きてみたくなった」っていうセリフに繋がっていかないでしょ。
カンベエも第四話で「御主には勝てん」ってハッキリ言ってるから、そんなカンベエを斬ったところで、それこそ剣の誉れにはならんし。
だから、単に勝負をつけたいんじゃなくて、もっと何かキュウゾウが「コイツはオレが斬らなきゃならん」と思った深ーい訳があるような気がするんですよ。
それが何なのかは、アタシにはまだ見えませんけど。
さぁて、お次はお持ちかね、ゴロベエ組の女装イベントですっ。
ノリノリのゴロベエと、
似合いすぎて誰もツッコめないヘイハチ
・・・こんな人たちと同じ組になったのが運の尽きだよ、リキチ、諦めな。
ゴロさんの「いやぁねぇ、ノブちゃぁ〜ん」には大爆笑でした。
でも、いざとなったら、やっぱりサムライ。
刀を使って切り抜けるしかないかと身構えたその時、リキチがキレた。
やけくそのリキチの踊りで、どうにかその場をしのげた一行。
「おまえはよくやった」とリキチに感謝するゴロベエさん・・・
その顔で、言われてもな・・・
なにはともあれ、この一件でゴロベエ&ヘイハチとリキチの友情は揺るぎないものになったと信じております。
集合場所のツバサ岩に到着するカンベエ組。
つづいてゴロベエ一座も到着。
さすがのカンベエさんも、苦笑してますな。
カツシロウはキララのことが気になってしょーがないわけですが、当のキララはキュウゾウの服をかいがいしく繕ったりしてて、何やら怪しいムード・・・
頑張れや、少年っ!
「第十一話 やって来た!」に進む
アニメ「SAMURAI 7」鑑賞之記録 目次