ファイナルファンタジー VII(1997年 スクウェア)
最近、あちこちのブログを見て回っていると、「FF VII 再プレイ中」なんて記事によく出くわします。
やっぱり、アドヴェントチルドレンに刺激を受けているのでしょうね。
でも、これって、もう10年近くも前に発売されたゲームなんですよねぇ。
それなのに、(たとえゲームではないとはいえ)今ごろ続編が出るっていうのも、それが話題になってしまうのも、すごいことです。
主人公のクラウドは、あっちこっちのゲームにゲスト出演しているし、ここから派生した作品も複数あります。
それだけ、根強い人気があるってことでしょう。
私にとっても、これは思い入れの強い1本です。
生まれて初めてプレイしたRPGで、これに出会ってなかったら、こんなにゲーム好きになることも無かったかもしれないっていうくらい。
じゃ、前置きはこのくらいにして、本題へ。
どこからどう見ても「暗ーくて、ウジウジしたストーリー」です。
主人公のクラウドは最初の方こそ格好いいけど、後半、かなりのヘタレぶりを曝してますから。
まぁ、好みの問題でしょう。私は好きです。
主人公が「勇者」じゃないところが、かえって共感を呼ぶのかもしれないし。
中世ヨーロッパ的ではなくて、近未来的な世界観なのも、私には好みです。
続きが気になって、「先に進みたい!」と思わせる力が有るストーリーだということは確か。
ただねぇ・・・
「打倒新羅」から、色んな人を巻き込みつつ徐々に話しが大きくなっていって、クラウドの過去が明らかになり、やがて星を守る戦いへと発展していく・・・っていう、その流れは見事なんだけど、正直言って、分かりづらい点が多々あります。
私は1回プレイしただけではサッパリ分らず。
その後、インターナショナル版をプレイして、追加されたイベントを全て見て、ようやくクラウドが何者なのか理解しました。
オリジナル版では、肝心の「謎」を解き明かす部分が、ちょいと説明不足なのではないですかね。
キャラクターひとりひとりのバックグラウンドが細かく描かれていて、しかも各エピソードがストーリー進行にキッチリ組み込まれているあたりには、シナリオの質の良さを感じさせるだけに残念です。
これからプレイするのなら、ぜひ、インターナショナル版の方を。
システム面では特に問題視するようなことは何も。
あえて言うなら、固定パーティ制が、個人的にはあんまり好きじゃないです。
せっかく仲間になったのに別行動って・・・なんだか、寂しいじゃないですか。
マテリア・システムは、すごく良く出来ていると思います。
武器や防具に「マテリア」を装備することで、魔法などを使えるようになるんですが、その仕組みが物語にきちんとリンクしているんですね。
「マテリア」がどういうもので、どうして魔法が使えるのか、ちゃんとストーリーの中で説明されています。ただなんとなく魔法が使えてしまう数多のRPGとは、明らかに違います。
難を言えば、マテリアのおかげで、「どのキャラもほとんど一緒」になってしまうこと。
キャラクターごとの(バトルにおける)特性が、あまり感じられません。
あとは・・・
メインストーリーが暗い分、細かなイベントはコミカルで、うまい具合に中和されています。
クラウド変装イベントとか、ユフィがらみのイベントとか、ね。
楽しく遊べるミニゲームも充実。
しかも、何がなんでもクリアしなきゃならないのは最初の1回だけで、あとは「やりたい人だけどうぞ」っていう親切さ。(やり込めばご褒美はあるけど、無視しても大きな支障は出ない程度に押さえてある)
好感が持てます。
やりたくない(そして、クソ面白くもない)ミニゲームを延々とやらされるのくらい、苦痛なものは無いですから。(FFX、オマエのことだよっ!)
RPGの基本要素がたっぷり詰め込まれているうえ、変なひねりは一切無い。
初心者にも安心してお勧めできる、定番の1本でしょう。
PS2世代の若者が、今、プレイしても、十分に楽しめる内容だと思います。
ザラザラのグラフィックと、キャラの動きのしょぼさが気にならなければ、ね。
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