「月の裏側」 恩田 陸
私にとって、恩田 陸という作家は、当たり外れのある作家です。
そして、今回読んだ「月の裏側」はハズレ・・・
ラヴクラフトが書いていそうなネタだよなー、と思いながら読み進めて行ったのですが、けっきょく、何を言いたいのか分からないまま終わってしまいました。
生物の進化の瞬間に立ち会うことになった人たちの、困惑と恐怖を描いているんだと思うんですが・・・
これは、悲劇的結末なんだろうか?
それとも、希望に満ちた結末なんだろうか?
たぶん、後者なんだと思うのですが、ぜんぜん自信が無いです。
どうもホラー的な味付けが濃すぎて、焦点がぼやけてしまっているような気がします。
自分の読解力不足を棚に上げ、作者のせいにはしたくないけれど・・・なんだか、ちょっと「???」な内容でした。
決して嫌いな作家ではないのですよ。(随分、たくさん読んでいるし)ただ、作品によって「好き」と「嫌い」の格差が激しいのです。
ちなみに、好きなのは「光の帝国」と「三月は深き紅の淵を」など。
「ライオンハート」も、コレを単独で読んでいたら「好き」の方に分類されたと思うのですが、直後に北村 薫さんの「リセット」を読んでしまったので、微妙な地位に甘んじています。どちらも同じような素材を使用しているのですが、「リセット」の方が(私には)染みました。
今、手元には「麦の海に沈む果実」があります。
これは、「三月は〜」と内容的に繋がっているようなので楽しみです。
感想は・・・きっと、忘れた頃に書くと思います。
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