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「四日間の奇蹟」 浅倉卓弥 

読む前に想像していたのとは、ずいぶんと違った内容でしたが、面白かったです。
最初の方はダレるんですけど、そこを越えるとグイグイ引っ張られて、最後まで一気読みでした。

読みながら、「なんか、コレとよく似た小説を読んだことがあるような気がする」と思っていたら、あとがきにもそれらしきことが書いてあって、「なんだっけ、なんだっけ???」とさんざん悩んだあげく、ようやく思い出しました。

篠田節子さんの「ハルモニア」

音楽に関しては天才的な能力を持つ、脳に障害を持った少女。
彼女を見守る、ちょっとワケありの青年音楽家。
・・・という設定が、まるで一緒。

でも、そこから展開される物語はまるで別物というか、逆方向に進んでいきます。
「ハルモニア」は読んだ後に陰々滅々たる気分に陥った記憶があるのですが、「四日間~」はほんわか癒されてしまいました。
私はどっちも好きなんですけど、一般ウケするのは「四日間~」かな?
「純愛物」といえなくもないし、千織ちゃんがすごく可愛いし。

なんとなく、映像化したら面白そうな小説だな・・・と思い、主人公の青年音楽家にはスマップの吾郎ちゃんがいいな・・・などと、勝手にキャスティングしたりもしてみました。
キャスティングはともかく、中盤以降のスリリングな展開とか、魅力的な登場人物がワサワサ出て来るあたりとか、実に映画向き。描かれている風景も奇麗だしね。
誰か、映画化して~~~。

ところで、「天は自らを助くる者を助く」って、ギリシャ悲劇由来の言葉だったんですね。
私は、ずっと仏教思想だと思ってました。
聖書ですらなく。
なにゆえ、そんな記憶違いをしていたんでしょう???
 
  
 
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