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2007.08.18

モノノ怪 第六話「のっぺらぼう 前編」 感想

[あらすじ]
自らの夫とその家族を惨殺した咎で死罪を言い渡された女・お蝶。
薬売りはその事件にモノノ怪が絡んでいるとにらみ、お蝶のつながれている牢に姿を現し、お蝶から事情を聞き出そうと試みる。
すると、そこに面をかぶった姿のモノノ怪が現れ、お蝶を連れ出してしまう。

そのモノノ怪は、お蝶を牢から救い出すために生まれたのだと言い、お蝶に「一緒になってくれ」と申し入れる。
お蝶はこれを受け入れ、2人は祝言の席へ。
ところが、その宴の途中で、場面はお蝶が佐々木家に嫁いだ日に変わってしまう。
顔を奪われ、いったんは倒れた薬売りが再び現れ、モノノ怪の芝居を打ち砕いたのだった。

お蝶の戻りたくない「あの場所」とは・・・
そして、面で顔を隠すモノノ怪の、真の狙いとは・・・
 
 

***

薬売りさん、壊れました???
序盤で、いきなりボケてましたが・・・
イワシの頭をメザシの頭と言ってみたり
(「鰯の頭も信心から」のことを言ってるんだと思いますよ、念のため)
味噌で煮ようが塩で焼こうがサバはサバ・・・って
確かにサバですが、意味分かりませんよ。
だいたい、どこをどう辿っていけば「女1人の手でやったこととは思えない」につながるんです?
サバが。

でも、こういうボケは好きです。
あからさまにコミカルなのよりも、シレッとした顔で変なこと口走って妙な笑いを取る方が。
「海坊主」はドタバタしすぎで、ちょっと興ざめデシタ。
加世ちゃん、悪くないんだけどねー。
「化猫」では、ほど良いスパイスになっていたのに、「海坊主」では少々でしゃばり過ぎちゃった感が。

おっと、「のっぺらぼう」の感想でした。
とにかく、前半の薬売りとお蝶の会話は、とっても良かったです。
お蝶に殺害方法を尋ねているところとかね。
薬売りの抑揚の無い口調で畳み掛けるように語りかけ、ことごとく外す。
でも、表情変わらず・・・みたいな。
薬売りさん、怪しさ絶好調。

まぁ、たぶん、ボケたフリして、色々探り出そうとしてたのでしょうが。
退魔の剣も、最初からカタカタ騒ぎっぱなしだったし。

そう、今回は、いつもはなかなか姿を現さないモノノ怪が、いきなり向こうから登場。
薬売りに向かって「怪しいヤツ!」とキッパリ言い切る、積極派。(キミもあからさまに怪しいがね)

「モノノ怪の形、見えたり!」と、格好良く剣をかざす薬売りだけど・・・
退魔の剣は口をカクカクいわせるばかりで、カキーンと鳴らない。
ぽかんと口を開けた退魔の剣は、心無しか恥ずかしそうだ。
とにかく、これはモノノ怪の「形」では無かったのね。
  
  
モノノ怪は「お蝶を牢獄から救い出すために生まれた」と、自分で言ってます。
「牢獄」とは、夫とその家族に虐げられた生活のことを言ってるんですかね?
それとも、お蝶の幼少時代から始まっているのか?(かなり、母親からプレッシャーかけられて育ったみたいですから)
今のところ、まだ分かりません。

この牢が、現実のものではないのは、途中で分かりました。
不審人物と思われる可能性は無きにしも非ずだが、薬売りが本当に詐欺罪(?)でしょっぴかれるとは思えない。
だいたい、小道具、全部(含む退魔の剣)牢に持ち込み可だなんて、あり得ないし。
考え方次第で「城」にも「牢」にもなる、なんて、薬売りは言っていたし。
 
 
とにかく、お蝶さんが怖いですね。
無表情で、まるで人間味が無い。
モノノ怪の方が、感情豊かで、よっぽど人間らしく見えてしまう。

それに、お蝶は溜め込みやすい性格のようです。
「心に澱のように溜まっていく毒を吐き出して欲しかった」と、モノノ怪が言ってますので、お蝶の鬱憤のはけ口としてこのモノノ怪が生まれたのは間違い無さそう。

台所でお蝶に菜切り包丁を手渡しているモノノ怪・・・
佐々木一家惨殺の下手人はこのモノノ怪なのか、それとも手を貸しただけなのか。
そもそも、殺害自体が妄想なのか。
それも、まだ分からん。
 
 
「あの場所」に戻りたくないと言うお蝶さんに、モノノ怪はプロポーズ。
お蝶が承諾すると、モノノ怪は小躍りして喜び、さっそく祝言。
宴もたけなわ、お蝶を見守っていたという面たちも姿を現し、みんなで祝福しているところで、舞台は回る。

祝言は祝言でも、お蝶が佐々木家に嫁ぐ日に場面チェンジ。
間に挟み込まれる、お蝶とその母の会話・・・
「それを見せてはいけない!」と狼狽えるモノノ怪。
と、そこに割り込んで来たのが薬売り。

顔がへのへのもへじだ。
まぁ、せっかくのオトコマエが台無し。

「面と書いてオモテと読む。しょせん人の顔など表に現れている形に過ぎない。これが自分の顔と認めれば容易く自分の顔となる」
ってことで、顔を取り戻す薬売り。

あぁ、そうか、さっきのサバはここにつながってたのね。
表面をいくら取り替えても、物の本質(この物語で言うところの「形」)は変わらないってことだ。

己が定まっていれば、「顔」を取り戻すのは容易い。
コロコロと面を変えるモノノ怪は、つまり、己が定まっていない、と。

フフン、わざわざここに来て顔を取り戻すところを見せたのも、それをモノノ怪に思い知らせるためだな?
 
 
せっかく掴みかけた幸せが崩れて行く・・・と、お蝶は嘆くけれど、全てはモノノ怪の仕組んだまやかしだ、と、薬売り。

欺くからには、隠さねばならなぬ真実がある。
モノノ怪の顔から、するりと面が外れ・・・

「オモテを忘れたモノノ怪。お前の形を現せ」
ってことで、次週に続く・・・
 
 
そこで切るかぁーーー!
今回は、大量のヒントをバラまいただけ・・・という印象で、まだ何とも言えません。
残り一話で、どうやってまとめるのか見ものです。

なんとなく、諸悪の根源はお蝶さんの母君かな、という気はします。

ここで展開されている出来事全てが現実のものではなく、お蝶さんの心の中、かな?・・・とか。

目の前の現実を認めたくないあまりに、心だけが過去のある時に戻ってしまい無限ループに陥っている・・・って、なんか、そんな話しをどこかで見たような見なかったような。

「あの場所」が、どこを指しているのかも、お蝶さんを見守っていたという、たくさんの面の正体もまだ分かりません。
モノノ怪の真の狙いも分かりません。
「お蝶さんと一緒になる」というのがモノノ怪の狙いのようですが、「一緒になる=夫婦になる」という意味ではないような。

仮面→ペルソナ→personal→人格
ってことで、そのあたりがカギかな、たぶん。
 
 
 
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